夢から醒めない翼

映画や舞台の感想など

舞台「駆けはやぶさ ひと大和」感想

 

 

泣けるという前評判がすごかった駆けはやぶさへ。今年初の銀河劇場。関係ないけど上演前にトイレでサボンのローションを使ったら思ったより匂いがキツくて、観劇中気になる感じになってしまったので注意かもしれない。あ、あと音量がめちゃ大きかったので(頭がガンガンした)、大きな音に弱い人はそこも対策とった方が良いかと。以下ネタバレ注意。

 

 

 

 

 

 

 

シリーズ前2作を観ていないためOPはポカーン状態だったが、沖田くんの殺陣の華やかさに目を奪われて以降ずっと沖田くんを見てた。OPが入る舞台珍しいのに、こないだのクジ砂に続いてまたか〜と驚いた。登場キャストじゃない人の歌が劇中で流れるのも珍しい気が。偶然。

 

ストーリーについて。いやわたしが現代っ子だからかもしれんが、近藤さんの考え方というか行動にモヤっとする部分があった。斎藤さんと仲違いした件、斎藤さん悪くなくない……?自分の部下のこと試すようなことする?土方さんは近藤さんの思考回路分かってるんだろうからいいけど斬首される時のアレもあんま……って感じだった。意地張ってるように見えて、その決断で数多くの隊士たちが死ぬってことわかってんのかな?みたいな……
まほろば”、”オオカミ”等、恐らく前2作と関係のあるのであろう分からぬワードもあったが、泣けるのはわかった。周りの人みんなグスグスいってたしな。しかし唐突に糸井重里ぶっこまれたのは笑った……脚本のギャグセンスは割と好きだな〜。

というか結構歴史を深く掘り下げるストで、鉄之助が多摩まで土方の刀届けた程度の認識しかないわたしには早かった感あるので勿体無い……幕末勉強しないとですね……
ま〜でも予備知識が少ない割には楽しめた気がする。殺陣とかアクションが多くて単純にワクワクしたのと、中島のモノローグっていう形式が内容分かりやすくてありがたかった。生き残れてよかったね……同期の3人はみんな生き残れたんだな。ラッキーボーイたちだ……
アクションといえばあの高い舞台セットから落ちるアクションビビったな。OPで土方さんが飛び降りてて二度見してしまった。2メートルくらいあるよね?

 

キャストについて。袴で激しい動きすると見えるスネフェチなので沖田くんの袴ありがたかったな……沖田くんの殺陣、見てるだけでドーパミンドバドバ出る。山本涼介さん覚えました。調べたら今作が殺陣初めてってすごいな……あとスタイルいいのも良。頭ちっさ!袴でも分かる脚の長さよ……
荒木さんの荒っぽいスピード感ある殺陣も新鮮だった。斬りながら次に斬る人間を見てるんだもんな……プロ感……
伊藤博文の人、顔が良い。ただ刀と銃両方使う殺陣は榎本とか土方のほうが上手かった。
勝先生、姿からして柳のような色男だし、音海に囁きかける声とかめちゃくちゃ色っぽかったな …… 斎藤さんの人もモダンなイケメンというか色男寄りだった。

 

観劇後、かけ隼のかけって”駆け”と”描け”でかけてるのかと思ったけど、タイトル「駆け」だし普通に違うのかな。そこであえて「駆け」にするってことは中島だけが主人公な訳じゃなくて、同期3人が主人公ってことなのかな……甚五郎か鉄之助も駆けるの速いって言ってたよな?

 

あと終わってから「終わりある旅」の歌詞見てしみじみとした。http://mononofu-stage.com/topics.html

花村さん、ゆとり的主人公をコミカルな面も含めて上手く演じてて、良い座長だなぁともののふシリーズにわかながらに思いました。身軽なのが伺える身のこなしも気持ち良かったし歌も上手かった。アフトでも率先して盛り上げてたので割と好感度が高い。自分が知らないだけですごい役者さんたくさんいるんだなあと。

 

 

こういう、歴史の物的証拠の狭間を縫って組み立てられた物語っていいよな〜と思った。創作のロマンもありつつ、我々が生きている現実と地続きなのかという驚きもあって。挽歌というにはちょっと希望がありすぎる、いい物語でした。